タトゥーデザイン情報・意味
龍(ドラゴン)のタトゥーデザインの意味
大まかに西洋のドラゴン、東洋の龍とがあり、西洋文化のドラゴンはキリスト教の元、人々を恐怖に陥れる悪魔の使いとして見られてきました。
東洋文化における龍は西洋のものとは完全に異なった意味を持ち、四霊(*1)の中の一つで東方の守護神、雨の精霊で雲を呼び寄せる力があり、豊作を齎らし、「とても縁起のよい神様」とされ、神社仏閣の装飾等にに多用されています。
特徴として"龍の九似"と言われ、
- 頭(あたま)
- 駱駝(らくだ)
- 角(つの)
- 鹿(しか)
- 目(め)
- 鬼(おに)
- 耳(みみ)
- 牛(うし)
- 項(うなじ)
- 蛇(へび)
- 腹(はら)
- 蜃(みずち)(*2)
- 鱗(うろこ)
- 鯉(こい)
- 爪(つめ)
- 鷹(たか)
- 掌(てのひら)
- 虎(とら)
この様に九つの生き物の特徴が集合した架空生物だと考えられています。
また、背中に81の鱗を持ち(*3)、喉下には逆さに生えた鱗「逆鱗」があり、それに触れると激しく怒り、触った者の命を奪うと言われています。
これが「逆鱗に触れる」と言う言葉の由来になっています。
爪の数にも特徴があり、日本の龍は一般的に三本の爪を持っていますが、中国の龍は五本、朝鮮の龍は四本の爪を持っています。
中国では5本爪の龍は古来、皇帝にのみ使用が許されていました。
昇龍、降龍、如意宝珠(*4)を持つかetc...デザインは様々です。
(*1) 四霊 :麒麟・鳳凰・亀・龍
(*2) 蜃(みずち) :巨大なハマグリとする説と、竜の一種とする説がある
(*3) 81 :陽数である9の倍数であるらしい(鯉の鱗は36枚で、これは陰数である6の倍数)
(*4) 如意宝珠 :(にょいほうじゅ チンターマニ)とは、仏教において様々な霊験を表すとされる宝の珠のこと。チンターとは「思考」、マニは「珠」を指す言葉で、「意のままに様々な願いをかなえる宝」という意味である
虎(トラ・タイガー)のタトゥーデザインの意味
巨大な肉食獣として、強い、勇猛といった印象から力の象徴などとして、西洋、東洋様々なスタイルでしばしばタトゥーのモチーフに用いられています。
ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類。体長 約2.8m(オス)
シベリアトラ・ベンガルトラなど。
背面は黄色や赤褐色に、黒い横縞模様が入り、この特徴的な縞模様により藪等で周囲に溶けこみ、獲物に気付かれずに忍び寄ることが出来ます。
ことわざ等においては何より恐ろしいもの、強いものの代表として使われる例が多く
虎視眈々:虎が、鋭い目つきで獲物をねらっているさま。転じて、じっと機会をねらっているさま。
虎の威を借る:実力者の威光を借りていばること。
など数多くあります。
強い者、豪傑の代名詞としてもよく用いられ、中国の小説『三国志演義』では蜀の劉備に仕えた武将のうち武勇に優れた五人を「五虎大将軍」と呼び、張飛はその立派な髯(ひげ)を「虎髯」と呼ぶなど勇猛ぶりを虎に喩えられました。
日本でも戦国武将武田信玄や上杉謙信はその武威をそれぞれ「甲斐の虎」「越後の虎」と、虎に喩えられました。
東洋では「竹に虎 牡丹に唐獅子」と、古来より耳にし目にする事の多い絵図があります。
虎は、群をなした象には勝てない為、逃げこむ処が竹薮の中です。
象の巨体は竹薮に入られず、虎には竹薮が何よりの安全地帯であり、依所です。
宗教的には「心の拠りどころ」、「安心できる場所」と言う意味です。
夢占いで夢にあらわれたトラは、権威や名声、また、人生の転換期などを象徴するとされています。
ツバメ(スワロー)のタトゥーデザインの意味
ツバメのタトゥーは現在、日本や海外、男性、女性を問わずとてもポピュラーで人気のデザインとなっています。
古くはツバメのデザインはセーラー(船乗り)達が長い航海を達成した証として彫られていました。
胸よりも少し上辺り、肩よりも下に左右対称に入れる事が多かったそうです。
1羽だけのツバメの場合は5,000海里(9,20km)の航海を、2羽のツバメの場合は10,000海里(18,520km)の航海を終えた者の証になっていたそうです。
テクノロジーの発展した現代とは違い、レーダーやGPSなどもなかった時代は長い距離の航海は大変な危険を伴い、さぞかし大変だったことでしょう。
ツバメが2羽も入っていれば、『英雄』であり、自慢だったと思います。
また、航海の帰路でツバメを空に見る事が出来れば、港が近い証拠であり、『無事に帰れる』お守りと言った意味で彫られてもいました。
また船が沈没した時は、『ツバメが亡くなった方の魂を天国へと連れて行ってくれる』とも言われていました。
そんな事から、ツバメは希望や自由、家族や友人達への愛情などを意味してデザインされる事が多いです。
15世紀頃から活動し、最強の海軍と言われたイギリスの『ロイヤルネイビー』のセーラー(船乗り)達は航海の成功のシンボルとして、両手首にツバメのタトゥーを入れていたそうです。
また、イギリスでは有罪判決を受けて刑期を終えたシンボルに手に彫っていた事もあったそうです。
その後、ロンドンやグラスゴーでは手の甲に彫るツバメは街でのストリートファイトでの『強い者』、武勇を示す意味でよく彫られた時代もあったそうです。
現在のモダンカルチャーでは上記の様な意味も、もちろんありますが、アメリカントラディショナルのモチーフとして確立し、キャラクターやマークとして選ばれる事も多いのではないでしょうか。
家族を意味するタトゥーデザイン
多くの方が家族を愛していると思います。
その愛を伝えたくて、家族愛を示すタトゥーを入れる人もいらっしゃいます。
では、どんなデザインが家族を意味するのでしょうか?
- 『Family』の文字
- サルビアの花言葉は『家族愛』なので、サルビアの花のデザイン
- 家族の名前
- 家族の生まれ年の干支の守護本尊の梵字
- 家紋
- 英語で家計図の事を『family tree』と言う為、木の枝の先に家族の名前を記したデザイン
- 家族の顔のポートレート
上記のデザイン等は、他の人が見た時にも『家族を表しているのかな』と分かりますが、自分や家族だけにしか分からない出来事や象徴するものなどをデザインする事もあります。
家族愛を意味するデザインは無限にあると思います。
永遠を意味するタトゥーデザイン
永遠の愛、永遠に続く命など、幸せは長く続いてほしいと願うものです。
永遠を表すデザインにはどんなものがあるのでしょうか?
- 「Forever」の文字
- 不老不死の意味があり、永遠の命と言う意味で蛇のデザイン
- 不老不死の蛇が尾を口にくわえて輪っかになった「ウロボロスの蛇」と言うデザイン
- カップルの永遠の愛を表すお揃いのデザイン
- カップルで二人のデザインをつなぎ合わせると一つになるマッチングタトゥー
- ケルトのデザインは結び目がなく、始まりも終わりもないので、永遠を表す
他にも永遠を表すデザインは沢山あると覆います。
永遠の○○、永遠の何を意味したいのかによっても異なります。
文字と図柄を組み合わせたデザインも良いと思います。
自由を意味するタトゥーデザイン
人は自由を求めます。
自由とは「他から拘束や支配をされず、自分自身の本性に従う事」と定義されています。
自由を象徴するにはどんなデザインがあるでしょうか?
- 自由をイメージする時に、大空に羽ばたく鳥を思い描く人も多いのではないでしょうか。
鷲や鳩などの鳥の姿を描いたり、翼(羽)だけを描いたデザインを彫る人も多いです。 - 鳥かごの中の鳥と言うのは、自由がない、拘束された状態を表したりしますが、反対に扉が開け放たれた鳥かごは自由を象徴しています。
- 空を流れる雲も、自由の象徴とされます。風に乗って大きな空をどこまでもふわふわと流れる姿が、自由なイメージと捉えられるのかもしれません。
- 狼も自由と結び付けられる事があります。人間に飼い慣らされるよりも、例え食料がなく快適な住まいでなくても、自らの意思で生きる。そんな姿がイメージされているのでしょう。